尖閣は日本領であることを前提とした本



山本皓一/著『日本の国境を直視する 1  尖閣諸島』  (2012/9/26) KKベストセラーズ

 全体の半分弱が写真。そのうちの7割強が尖閣の写真で、残りが、南鳥島・沖ノ鳥島・与那国島の写真。写真の出来栄えは良く、見ごたえがある。
 本の文章のうち、8割以上が尖閣の話題。領土問題に対しては、日本の主張を紹介し、それが、絶対的真実のような筆致で描かれている。ただし、この部分は多くは無い。
 著者は尖閣に上陸した数少ないジャーナリスト。自身の尖閣上陸の様子や、尖閣に灯台を建てた、広域暴力団住吉会の小林とともに、上陸した人の話、さらには、先ごろ尖閣に渡った新藤義孝衆議院議員のインタビュー、東京都の尖閣購入に対する猪瀬副知事のインタビュー、尖閣所有者だった栗原家インタビューなど、貴重な話題が豊富。
 最近の、尖閣問題に対する日本の動向を知る上で、重要な書籍であることは間違いない。


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