竹島問題参考書


『史的検証竹島・独島(内藤正中・金柄烈 (著)  岩波書店』 岩波書店 2007.4




竹島問題を理解する上で、欠かせない、最良の教科書です。

 3月に出版された『竹島=独島論争 歴史資料から考える(内藤正中・朴炳渉 /著 新幹社』と同じような内容ですが、新幹社の本は、日本政府による竹島固有の領土論を批判することに重点が置かれているのに対して、こちらは、主に日本に残る歴史資料を元に、竹島問題の解明に重点が置かれています。

 著者の島根大学名誉教授・内藤正中氏は歴史学者で、特に、島根県の歴史がご専門のようです。歴史学者であるため、歴史考証は厳密正確です。
 竹島日本領論を唱えている第一人者は拓殖大学の下條正男氏ですが、こちらは著書によって主張が異なることがあったり、我田引水的解釈が目立ったりと、歴史の解説としてみると力量に格段の違いを感じます。現在、島根県は下條氏を座長として、竹島問題の研究をしているようですが、内藤正中氏を中心に据えれば、もっとまともな研究ができるのではないだろうかと思います。


竹島問題関連書籍のページへ   竹島問題のページへ    北方領土問題のページへ    尖閣問題のページへ