大君外交と「武威」

 
池内敏/著『大君外交と「武威」―近世日本の国際秩序と朝鮮観』名古屋大学出版会 (2006/03)
 
 本書は三部構成で、第三部が日韓間で領土問題となっている竹島の話。歴史を正しく理解することにより、「竹島は古くから日本固有の領土である」との言説を否定する材料を提供しているように思える。
 著者は2012年に、名古屋大学出版会より『竹島問題とは何か』を出版し、日本の言説や韓国の言説を、厳密な考証に基づいて否定しているが、本書第3部がその基礎となっている。『竹島問題とは何か』を読んだならば、本書第三部は必要ないかもしれない。
 
 参考に、第3部の目次を掲載する。
 
第三部 元禄竹島一件考
 
第七章 竹島渡海と鳥取藩
はじめに
1.「元和四年竹島渡海免許」
2.竹島・松島渡海をめぐる大谷家と村川家
3.竹島・松島渡海と幕藩権力
おわりに
 
第八章 竹島一件の再検討
  元禄6~9年の日朝交渉
はじめに
1.事件の発端と交渉の開始
2.日朝交渉の経過
3.膠着した局面打開への道筋
おわりに
 
第九章 東平行一件の再評価
  元禄九~一二年の日朝交渉
はじめに
1.安龍福事件
2.竹島渡海禁令の伝達と東平行一件
おわりに
 
補論5「隠州視聴合記(紀)」の解釈をめぐって
はじめに
1.「隠州視聴合記」の諸本について
2.「隠州視聴合記」の構成・内容・用語法
3.「此州」を「竹島(鬱陵島)」とする説について
おわりに
 
補論6「竹島考」について
はじめに
1.「竹島考」の構成
2.六つの問答
3.竹島を伯耆の属島とする論
おわりに



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