ソテツと似たヤシ
(画像をクリックすると拡大します。戻るときはブラウザのバックボタンをご利用ください。)
種子植物は子房のあるなしで、被子植物と裸子植物に分けられる。ヤシ類は被子植物で、ソテツ類は裸子植物なので、両者はかなり縁遠い。
ビロウ(Livistona chinensis)
琉球に自生するヤシで最も有名なのは「ビロウ」だろう。ビロウは尖閣にもいたるところに自生している。
ビロウの葉はソテツとは異なり木の姿も似ていない。
撮影場所:熱川バナナワニ園 | ビロウの花:ソテツの花とは全く違う 撮影場所:足摺岬 |
クロツグ(Arenga engleri)
琉球に自生するヤシは「ビロウ」が有名だが、「クロツグ」も同じように琉球ではふつうにみられる。
石原慎太郎元東京都知事によると、広域暴力団住吉会系右翼団体構成員が尖閣に上陸したとき、いたるところにソテツが生えていたとのことである。しかし、明治時代以降、何度か尖閣の学術調査がなされているが、ソテツは見つかっていない。右翼団体構成員は、別の植物とソテツの区別がつかなかったものと推測されるが、いったい何と見間違えたのだろう。尖閣には「ビロウ」がいたるところに生えているが、ビロウとソテツでは葉の形状が全く異なるので、いくら無知な右翼でも全員が見間違えるとは考えにくい。
クロツグの葉は、軸に小葉が付くタイプで、シダやソテツに似る。しかし、幹の感じは全く違う。花や実もソテツとは全く異なる。
撮影場所:国立科学博物館 筑波実験植物園 | 撮影場所:熱川バナナワニ園 |
ブラジルヤシ(Butia capitata)(左)とカナリーヤシ(Phoenix canariensis)(右)
遠くから見ると、ソテツと似ていないこともないが、幹の感じが全く異なるので、近くで見ればソテツとの違いは容易にわかる。
撮影場所:国立科学博物館 筑波実験植物園
左はブラジルヤシ、右はソテツ。ブラジルヤシとソテツとでは幹の肌の感じが全く違う。そこで、幹がなるべく隠れるような構図て撮ってみた。不鮮明な写真では、同じ植物だと誤解する人もあるかもしれない。
撮影場所:国立科学博物館 筑波実験植物園
左はアブラヤシ、右はシャムソテツ。幹の肌の感じが全く違う。
撮影場所:国立科学博物館 筑波実験植物園
最終更新 2016.7
ソテツ類のページへ 尖閣にソテツはない
尖閣問題のページへ 北方領土問題のページへ 竹島問題のページへ