北方領土問題参考書
いまこそ日本人が知っておくべき「領土問題」の真実 国益を守る「国家の盾」 水間 政憲/著 PHP研究所 (2010/12/1)
PHPもおかしな本を出版するようになったものだ。
著者が特定の思想・立場で執筆するのは当然ではあるが、前提となる知識が薄弱では、単なる思い込みの駄弁になってしまう。
そういう意味で、この本を見ると、日本の領土問題について解説したものでも、領土問題に対する政策提言をするものでもなく、一部の無知なネット右翼に呼びかけて、特定の思想傾向を導きだそうとするものだろうか。
それにしても、もう少し、日本の領土問題をきちんと調べてから執筆してほしかった。
ところで、2011年5月に、日本の領土問題を扱ったまともな本が出版されています。
日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 (ちくま新書 905) 孫崎享 (著)
水間氏の本とは対称的に、孫崎氏の本は、豊富な知識と外交経験により書かれています。