相原秀起/著『ロシア極東 秘境を歩く』 (2016/11)北海道大学出版会
内容は「占守島」「サハリン」「シベリア」の3つに分けられ、すべて著者の取材記。
現状を取材したのではなくて、各地に残る日本人の足跡をたどっている。
「占守島」の部は、太平洋戦争末期の占守島の戦いに思いをはせ、関連遺跡などを取材している。
「サハリン」の部は、戦前に日ソ境界線に置かれていた国境標石の行方を調査しているが、この部分は著者による別書『知られざる日露国境を歩く
―樺太・択捉・北千島に刻まれた歴史 (ユーラシア・ブックレット200) 』と重複する部分が多い。
「シベリア」の部は、大黒屋光太夫の足跡を追い、冷凍マンモスの見つかる地に足を踏み入れている。この部分は、内容が散漫に感じた。