北海道新聞社/編『蝦夷錦の来た道』 (1991/9) 北海道新聞社
江戸時代、日本が鎖国をしていた時、北海道経由で清国の官服が渡来していた。北海道から入ってきたので、蝦夷錦と言われた。このほか「山丹服」「山丹錦」などともいわれる。蝦夷錦は、現在、函館市の北方民族資料館、青森市の青森県立博物館、佐倉市の国立歴史民俗博物館などで見ることができることがある。また、個人蔵のものや、別の製品に仕立て直されたものなどもある。
本書は、北海道から、サハリン、中国東北部、北京、中国南部と蝦夷錦が日本に伝来したのとは逆にたどって、それらがどのような地域なのか、また蝦夷錦が現在どのように保管されているのか、等を追っている。