武田修/著『常呂遺跡群 先史オホーツク沿岸の大遺跡群』 (2006/7)同成社
常呂遺跡は全長3キロメートル弱にわたるオホーツク沿岸の広大な遺跡群。旧石器時代から縄文・続縄文・擦文・オホーツク・アイヌ文化と北海道のほとんど全ての時代区分の遺跡が広がっている。
本書は、常呂遺跡発掘研究のあらましに触れた後、各時代区分ごとの遺跡について解説している。常呂遺跡は大規模であり、本書は一冊ですべてを解説しているため、詳しいことは書かれていない。本土にはなじみのないオホーツク文化の解説は、他の時代区分よりも若干詳しい。
続縄文時代のコハクはサハリン産であるとか、翡翠は富山産であるとかの説明があり、太古の昔にこの地域の人たちが広範囲の交易をおこなっていたことが分かり、歴史のロマンを感じる。
常呂遺跡は「ところ遺跡の森」として整備されており、中には「ところ遺跡の館」「ところ埋蔵文化財センターどきどき」「東京大学文学部常呂資料陳列館」および「復元住居」がある。本書は常呂遺跡を見学するときの事前学習に最適。
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