福島原発事故後の30km圏(3) 中編
中編は、いまだに汚染が激しい浪江町津島の状況。
ダッシュ村は浪江町・津島の東にあるが、立ち入り禁止。
福島原発事故から1ヵ月半あまりたった2011年5月上旬、および、5ヵ月たった2011年10月上旬、福島県に行った。
福島原発事故から1年以上たった、2012年5月中旬に、三度目の福島県を旅行した。
浪江町・津島の汚染
葛尾村から国道399を北上して浪江町にはいる。
手元のカウンターが、3.63μSv/hを示す。浪江と聞いたとたんに、カウンターがあわてて10倍の数値を出したような気がする。これ、車の中です、ちょっと怖くなってきた。
津島小学校
津島小学校の校庭はすっかり除草されていた。除染もしたのだろうか。
津島小学校の放射線は5.764μSv/h。これでは学校再開はできない。
津島診療所
津島診療所は、1年前とまったく同じ。同じビニール傘があった。
庭の花壇は、7.53μSv/h。
法律で定められた放射線管理基準は、およそ、0.6μSv/hで、これを越える場所は、一般人たちリ禁止にしないといけない。18歳未満は立ち入れない。なのに、津島診療所はこの基準を10倍も超えている。
津島中学校
津島中学校はこれまで立ち入り禁止区域に入っていたのだけれど、検問の場所が少し東側に移動したので、入れるようになった。ただし、校庭は立ち入り禁止。
津島中学校の校庭は、汚染物質置き場になっていた。冷静に判断すれば、中学校が再開する見込みはないのかもしれないが、放射能汚染物質置き場にすることはないではないか。「絶対再開できない」「この地区は終わっている」と宣言されたようで悲しい。
中学校校庭の説明看板
津島中学校は除染したのだろう。小学校や診療所よりも放射線は低い。2μSv/hを超えているので、十分に高いけれど、津島診療所の7μSv/hを見てきた後では、ずいぶん低いように感じてしまった。
津島
津島の街中。人影がなかった。
浪江の人は、何も悪いことをしていないのに。この怒りをどこにぶつければ良いのか。
浪江町赤宇木
浪江町赤宇木は震災当初 170μSv/h と強烈な放射線強度を記録した。1年以上たっても10μSv/hを超えている。ここは、原発から30km以上離れているのに。原発事故は恐ろしい。
手元の測定器は10μSv/hを超えると測定できなくなる。これほど高いところでは測定不可。
南相馬
南相馬市の立ち入り制限はかなり緩和された。国道6号線を南下すると浪江町に入る。しかし、浪江町の手前で検問があって、一般人は立ち入ることができない。
南相馬市内の常磐線は運行停止状態。線路がさび付いていた。復興など先の先の話。
後編に続く
前編に戻る
[原子力発電所関連のトップページへ] [Home(ロシアカメラ)] [北方領土問題] [Blog]